「マーケティング」という言葉は聞いたことがありますか?言葉は聞いたことがあっても意味はイメージでしか分からない人が大半だと思います。マーケティングとは、お客様の「欲しい!」という気持ちを作ることです。この記事では、マーケティングの中でもインターネットを使ったWebマーケティングの基礎について、紹介していきます。
Webマーケティングとは?
Webマーケティングとは、インターネットを利用して行うマーケティングのことを指します。具体的には、
- ウェブサイトの構築
- 検索したときにウェブサイトが上位表示されるような施策(SEO対策)
- SNSなどでの情報発信
- ネット広告
などがあります。Webを使って、お客様の「欲しい!」という気持ちを作ることがWebマーケティングということになります。
Webマーケティングのメリット
ウェブマーケティングのメリットは、なんと言っても展開のスピードの速さでしょう。ユーザーの反応を見て、すぐに何度でも改善することができます。また、少ないコストで利用でき、全世界を対象に発信することができるということです。
ウェブマーケティングに取り組めば、少ないコストでお客様の反応を見ながら作り込むことができます。徹底的に取り組むほど、時間をかけるほど、このメリットを大きくすることができます。
Webマーケティングの目的
ウェブからのアクセスを増やすことは大切ですが、ウェブマーケティングの目的は、コンバージョンを達成することです。コンバージョンとは、具体的には次のようなものが挙げられます。
- 問い合わせや資料請求を受け付ける
- 商品、サービスを購入してもらう
- メルマガ登録などで顧客情報を収集する
目的が異なれば、ウェブマーケティングの仕組みも異なってきます。それぞれが目的を達成するために必要なウェブマーケティング戦略を作っていく必要があります。
売れる仕組み
ウェブマーケティング戦略は、簡単に言うとお客様に「欲しい!」と思ってもらう仕組みを構築するということです。重要なのは、対象となるお客様に行動を起こしてもらうことです。
お客様に信頼してもらい、会社や商品のことを好きになってもらい、「買うならここから買おう」「この商品が欲しい」と思ってもらうことが「売れる仕組み」の考え方となります。
目的に合わせた施策を行うことで、それぞれに最適なウェブマーケティングの売れる仕組みが構築されます。
デメリットと売れるための戦略
ウェブマーケティングにはデメリットもあります。それは、売り手の顔が見えないので信用されにくいこと、実際に手に取ってもらうことや体験してもらうことが難しいので、商品の価値が伝わりにくいことです。
売れるためには、まさにこのデメリットを課題としてクリアすることが重要です。
- ホームページが更新されずに放置されていて、デザインも古くさい
- 会社概要や代表者について、ほとんど記載されていない
- 商品についての情報が少ない
- 実績やお客様の声がなく、満足できるか分からない
このようなホームページでは、信用も期待もできませんよね。ウェブマーケティングでは、信頼と期待をどのように獲得していくかが売れるための戦略となります。
5つの顧客階層を知る
売れるためには、まずお客様のことを理解することが大切になります。お客様との関係性を理解し、そのお客様を5つにグループ分けし、それぞれに最適な施策を用いることが必要となってきます。
図のようにグループ分けをすることができます。それぞれについて、詳しく説明していきます。
・潜在顧客
会社や商品のことを全く知らないお客様のことです。大手企業でない限りは、ほとんどの人がこの潜在顧客になります。
・弱い見込顧客
何かしらのきっかけで、会社や商品のことを認知したお客様になります。名前は聞いたことがある、見たことがあるといった状態で、まだ関心もほとんど持たれていない状態です。
・強い見込顧客
会社や商品のことを知っており、信頼関係が構築されていたり、興味を持っている状態です。きっかけがあれば購入するようなお客様です。
・一般顧客
商品やサービスを購入したお客様です。
・リピーター
商品やサービスを購入し、高い満足を感じて、ファンやリピーターになったお客様です。周りに商品やサービスをおすすめしたり、良い口コミを広めてくれます。
図の三角形のとおり、潜在顧客が人数的に一番多く、階層が上がっていくにつれ、人数は減っていきます。どれだけ効率的に、お客様との関係性を深めていけるかが重要になります。
上の階層に上がってもらうための仕組み
それぞれの階層のお客様を明確にし、高い確率で上の階層に上がっていってもらうために、階層に合った施策を行なっていきましょう。
・潜在顧客→弱い見込顧客
ここでは、会社や商品を知らない方に対して、認知してもらいます。ウェブで認知してもらうには、ホームページを見つけてもらうためにSEO対策(検索エンジンで上位表示させる施策)を行ったり、ウェブ広告、SNSで宣伝するなどの方法があります。
・弱い見込顧客→強い見込顧客
認知してもらった状態から、信頼関係を作っていきます。対象人数が多いので、ITを使用して効率的に信頼関係を構築していきます。具体的には、ブログ記事やメルマガ、動画やSNSを使用してユーザーにとって価値のある情報を提供していきます。特に顔出しをすると、親しみやすく効果的でしょう。
・強い見込顧客→一般顧客
さらに信頼関係を構築し、行動するための背中を押します。対象人数が絞られてくるので、ここからは対人での対応も視野に入れていきます。無料相談やセミナーを行ったり、初回割引や期間限定割引、特典や返品保証など購入者の背中を押して、お客様に行動してもらいます。
・一般顧客→リピーター
購入したあとに高い満足感を感じてもらい、ファンやリピーターになってもらいます。アフターフォローを行ったり、販売者とお客様のコミュニティを作るなど、お客様に満足を感じてもらうような取り組みや飽きさせない方法を考えていく必要があります。
このように、人数の多い潜在顧客や弱い見込顧客はITを利用するなど自動化して効率的に対応し、上の階層にいくほど個別対応など手厚いおもてなしをして大切に扱います。お客様は、「わざわざ自分のために時間を使ってくれた」と感じると満足感を感じます。
PDCAサイクルを回そう
PDCAという言葉は聞いたことがあるでしょうか。PDCAとはそれぞれ、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(修正)の頭文字をとった言葉です。物事を実施するときによく使われる言葉で、PDCAサイクルを回していくことにより、物事をどんどん改善して良くしていくというものです。ウェブマーケティングにおいても、PDCAが使えます。
まずお客様にとって必要なコンテンツを用意したり、お客様の感情を予想した計画を立て、それを実行します(PとDの部分)。そして、サイト分析ツールなどを使用して、ユーザーの行動分析をし、改善策を検討・実施します(CとAの部分)。
お客様の心理を知る
お客様に信頼してもらうには「価値のあるコンテンツ」を用意することが必要ですが、そのためにはまずターゲットを決めましょう。ターゲットを明確に設定すると、より自分ごとに感じるお客様が増えます。誰でも他人事だと感じた瞬間に興味を失いますよね。自分ごととして感じてもらうために、ターゲットを明確に設定することは重要になります。
また、信頼できる人だと感じてもらうためには、「その分野の専門家だ」というイメージを持ってもらう必要があります。その分野について詳しいというイメージを持ってもらうには、まず話を聞いてもらう(コンテンツを読んでもらう)必要がありますが、そこに売り込み要素が入ってしますと人は離れていってしまいます。話を聞いてもらうには、決して商品を売り込むのではなく、お客様にとって価値のある情報を提供するというスタンスを取りましょう。自分に有益だと思えば、お客様は近づいてきて話を聞きたいと感じます。
心理法則で、人は何かをしてもらうとその人に何かを返したくなります。価値のある情報を提供してもらうと、お客様は何かを返したいと考えるようになります。また、ザイオンス効果といって、何度も接触している相手には親近感を持つようになるという法則もあります。価値のある情報を伝え続けることで、信頼関係も構築されていきます。人は、信頼関係のないAさんが言うことより、同じことを言っていても信頼関係のあるBさんの言うことのほうを素直に聞きます。
こういった心理学の観点からも、ただ売り込むのではなく、価値のある情報を提供するという大切さがわかります。
売上アップのための改善
信頼関係が構築できたら、いよいよお客様に行動を促します。お客様が行動を起こすために、行動を起こさなければならない理由を提示します。
それが断ったらもったいないほどの条件提示です。「商品の購入」や「無料相談のお申し込み」「メルマガ登録」などの行動を起こしてもらうための提案をします。この提案は、お客様のリスクが全くなく、断るのがもったいないと感じるものでなくてはなりません。そして、気軽に行動できるものというのがポイントです。こうして、お客様に行動してもらうための背中を押します。
最後に売上アップのために重要なことがリピーターの育成です。人口がどんどん減っている現代においては、たくさんの人に購入してもらうことも大切ですが、一人の人に生涯にわたってどれだけ購入してもらえるかが重要になってきます。お客様の心の中に、どのくらいその会社や商品の居場所を作ることができるかが課題となります。
以上がウェブマーケティングの基本となります。あなたの会社のウェブサイトはどのくらいできていましたか?売上アップのためにもぜひPDCAサイクルを回して、ウェブサイトの改善やマーケティングを行っていきましょう。